ホーム

養徳館道場訪問
(勝田郡勝央町)
 毎年7月に開催されている基本を重視した全日本少年剣道大会で、8年連続で優秀賞を受賞し、昨年も優秀賞を獲得している養徳館道場を訪問いたしました。今年度は、中学生18人、小学生21人で活動をしているということです。全国道場少年剣道大会においも、2位2回(小学生団体)、3位2回(中学生団体)の戦績を残しており、その強さの秘訣を、館長の植月正行教士七段と、中心となって指導している竹内司教士八段に聞きました。

 植月正行館長の言葉
 養徳館道場では、少年剣士たちが強い精神力や礼節などを身に付けて立派な社会人に成長するための指導を心掛けています。
 また、剣道の素晴らしさを保護者の方にも理解して欲しいとの思いから、お父さん方に声かけをしたところ現在7名の方が剣道を始めてくれました。今では、防具を着けて子供たちのかかり稽古の元立ちをしてくれています。こうした保護者の方たちからも剣道の素晴らしさを広く伝えて頂き、少しでも剣道人口の増加に繋がってくれたらと願っています。


 竹内司教士八段の言葉
 月曜日と土曜日は勝央町の武道館で、水曜と金曜日は勝央中の体育館で約1時間半の稽古をしています。稽古は「短期集中型」で、足さばきから始まり、追い込み稽古、技の稽古、かかり稽古とやり、かかり稽古は5から10分していますが、1回1回は厳しくしています。
 地稽古は、攻める稽古をさせるために1回1分30秒と短くしています。有効打突を決めるためには足がしっかりしていないとダメなので、「竹刀を振りたかったら足をしっかりさせなさい」と常々言っています。足ができたら上体が整い、気剣体の一致や打突の冴えもできます。
 私が、面を付けて指導するのは毎回15分程度で、あとは言葉で指導しています。指導がマンネリ化しないように同じ稽古でも、違う指導方法や異なる言い回しで指導しています。
 対外試合の回数は多くなく、平均すれば月1〜2回です。将来を考えて基本を徹底的に指導する時期もあります。
 対外試合に行った時には楽しみも必ず設けるようにしています。7月の日本武道館で行われる大会の時にも、前日の稽古はサッと切り上げて、力いっぱい遊ばせています。そして、東京に行くことを楽しみにさせて「遊びたかったら県予選をがんばろう。」と言っています。


 むすび
 竹内先生の指導のもと、子どもたちは真剣に稽古に取り組んでいました。掛かり稽古の時間になると、指導者10人と保護者7人が元立ちになり、子どもたちが掛かっていっていました。指導者は、八段1人、七段6人、六段2人をはじめ20人おり、師弟同行で子どもたちとともに稽古に励み、国体や全日本都道府県対抗戦に出場しているとのことでした。

             平成28年6月  岡山県剣道連盟 普及委員会